みなさん、こんにちは。今回も平成31(2019)年2月26日に行われた平成30年度第54回理学療法士国家試験午前の問題を解いていきましょう。
目次
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第54回理学療法士国家試験午前問題48
午前 問題48問目
閉塞性動脈硬化症で正しいのはどれか。
1.冷感はない。
2.安静時痛はない。
3.しびれ感はない。
4.間欠性跛行は体幹前傾で改善する。
5.好発部位は大動脈から膝窩動脈である。
午前 問題48 解説
今回は閉塞性動脈硬化症の問題です。まず、閉塞性動脈硬化症について見ていきましょう。
閉塞性動脈硬化症とは
閉塞性動脈硬化症とはコレステロール等が動脈の内部に付着し、引き起こされます。脳で血管の狭窄や閉塞が起こると脳梗塞などを引き起こし心臓の冠動脈が狭窄や閉塞を起こすと狭心症や心筋梗塞を起こします。上肢や下肢の動脈が狭窄や閉塞を起こすと手先・足先が冷たくなったり痛みが出ます。
Fontaine分類
閉塞性動脈硬化症は4つの段階に分けられます。
Ⅰ度:冷感・しびれ感
Ⅱ度:間欠性跛行
しばらく歩くと、ふくらはぎなどが痛くなります。休憩すると痛みがなくなり歩けるようになります。動脈の閉塞が悪化すると、歩ける距離が短くなります。
Ⅲ度:安静時痛
次第に歩く距離が短くなり安静にしていても痛みが続きます。
Ⅳ度:潰瘍・壊死
間欠性跛行とは
間欠性跛行の主な原因は閉塞性動脈硬化症と腰部脊柱管狭窄症です。両者を合併している場合もあります。腰部脊柱管狭窄症の間欠性跛行では、体幹前傾で症状が改善する場合があります。
それでは、問題を見ていきましょう。
1の冷感はないは、上記にあるようにこの問題の不正解です。
2の安静時痛はないは、上記にあるようにこの問題の不正解です。
3のしびれ感はないは、上記にあるようにこの問題の不正解です。
4の間欠性跛行は体幹前傾で改善するは、腰部脊柱管狭窄症の間欠性跛行で症状が改善される場合があるようですが、閉塞性動脈硬化症の間欠性跛行の問題のため、不正解です。
5の好発部位は大動脈から膝窩動脈であるは、この問題の正解です。
この問題の正解は5です。
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